オリンピック、Shotputのまさかの結末

さて、ロンドンオリンピックが終わりました。
日本にいた時は競技はおろか開会式も閉会式もほぼ見たこともなく特に興味もなかったんですが、今回は結果的に毎日なにかしら見ていた気がします。


以前にも書いたんですが、日本とニュージーランドでは注目の競技が全然違います。
それはメダルの獲得競技にも顕著に現れていて、今大会のメダル獲得種目はこんな感じです。

ニュージーランドのメダル獲得数
金6つ、銀2つ、銅5つと大活躍のニュージーランド

ぱっと見て一番目につくのはSailingとRowingの多さ。
日本語でゆーとこのセーリングとボートで、水物?でカヤックを入れると13個のメダルのうち8個を占めます。
これは今大会に限ったことじゃなく、過去の記録を見てもかなりニュージーランドが得意としてる競技のようですが、種目を見てもイマイチピンときこないものが多いです。
セーリングやボートだけでこんなに種目があることにびっくり。


びっくりといえばCycling。
銀メダルをとったBMXがかなり激しい競技だったり、競輪がKeirinと英語になってたり、Pursuitは観ててもなんだかよくわかんなかったり、、、。
前大会までで計4つのメダルだったことを考えれば、今回のCyclingでのメダル3つは大躍進じゃないでしょうか。

New Zealand Team Pursuit
Photo Credit: Sum_of_Marc


そして今大会最後に待ってたドラマがShotput。
Shotput、、、これもピンときませんよね。
日本語でゆーところの砲丸投げです。

前大会で金メダルに輝いたValerie Adams。
彼女は今大会のニュージーランド人選手の中でも最も金メダルを有力視されていたアスリートだったと思います。
ところが大会10日目に行われた決勝ではベラルーシのOstapchuk Nadzeya選手に破れまさかの2位。
あちこちで「どーした?Adams??」なんて報道され、ゲーム後は悔しさで涙を浮かべていたのが印象的でした。

が、閉会式のあった翌日、ニュージーランド時間で火曜日の朝にテレビをつけたらまさかのニュース。
1位だったOstapchuk Nadzeyaが薬物検査で陽性反応を示しメダル剥奪。
Valerie Adamsが繰上げで金メダルを受け取る事になったのです。
2大会連続の金獲得はホントにすごいこと。


そしてここからがまたニュージーランドらしい。
金に輝いたことを祝えてない(表彰式では銀だった)ことで、あちこちで「ちゃんと彼女の偉業を祝ってやるべきじゃないか」なんてゆー声が上がってます。

Facebookでは国民的スター集団であるラグビーの代表チーム、All Blacksに向けてこんな投稿をしてる人もいました。
Hey All Blacks, heard the news about Val's Gold medal? wicked aye! Well I have an even wicked-er idea. It sucks that Val didn't get to receive her gold in front of all those people and so I propose that before your game against England at Twickenham she gets the medal ceremony she deserves. Imagine it now...she would have adoring fans, in the same city where she fairly and squarely won, and we would get to stand with her and sing our anthem. So NZ Olympic Team and our World Champion All Blacks, what do you reckon? (from Facebook)

内容を簡単に言うとAll Blacksへの提言で、今年のAll Blacksのヨーロッパ・ツアー最終であるEngland戦があるロンドンで彼女を祝いませんか?とゆーもの。
ラグビーの世界チャンピオンとニュージーランドのオリンピックチームが揃い、そこで国歌斉唱、、、考えただけでもワクワクするとってもおしゃれな提言だと思います。

All Blacksとしても、来週AucklandのMt Edenで行われるWallabiesとのテストマッチで何かできないかと検討中だったりするらしいですが、当の彼女は残念ながら10月の頭まではそのままヨーロッパに残って他の大会なんかの予定があるらしくスケジュール的に難しい様子。
彼女自身はすぐにでもメダルを受け取りたい考えで、できればニュージーランドに戻る前に滞在先のスイスで受け取れるのがいいとのこと。
しかしメダルを剥奪された選手は薬物使用を強く否定していて、メダルがValerie Adamsに渡るまでには少し時間がかかる見込みだそうです。

Valerie Adams
Photo Credit: tenews.maori.nz

個人的には盛大なセレモニーももちろん必要だけど、なによりできるだけ早く真のチャンピオンに金メダルが届いて、そのメダルを胸に笑顔で彼女がニュージーランドに帰国できればいいなぁと思います。


そんなこんなでロンドンオリンピック、最終的にニュージーランドは金を6つ、銀を2つ、そして銅を5つとゆー計13個のメダルを獲って終了。
1988年のソウル・オリンピックの最多記録に並ぶ、大活躍で幕を閉じました。


参考資料:
New Zealand Olympic Team
Official London 2012 Website
Yahoo! New Zealand Sport London 2012 Coverage
”Adams slams cheat, wants medal pronto” Stuff.co.nz


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